ペット禁止住宅で猫と暮らしていますが、注意すべきことがあれば教えてください。(36歳・女性)
私は常々、「家は猫がいて完璧になる」と思っています。
つくづく猫がいる暮らしは、豊かで、楽しく、笑いが絶えることがありません。
家は明日への活力を養う大切な場所。
だからこそ、暮らしのスパイスともいうべき猫の存在は重要だと想うのです。
ああ、なのに、なぜに日本は「ペット不可」が多いのでしょうか?
なんかこう、狭い室内以上に、ペット不可が日本の文化の低さを露呈しているようで恥ずかしく感じてしまいます。
不動産業界、特に貸し主さんの中には、
「猫は犬より部屋を汚すし、匂いがひどいので、貸したくない」
との思い込んでいる方が多いと聞いたことがあります。
とんでもない!
明らかにこうした苦情の原因は、猫ではなく、いっしょに暮らす人の問題です。
猫はきれい好きで、体臭のない動物です。(あ、実際にはほんのりお日様の香りがしますけど、ね)
部屋を汚す、とは壁での爪研ぎのことでしょうか? ※これに関しては以前、お話したときのことを参考にしてみてください。
>>> シーズン3 その9「壁の爪研ぎをいかに防ぐか? 猫の本能VSヒトの工夫」
まずは、最低限上記のような苦情が出ないように注意しましょう。
掃除をまめにして、室内の清潔を保ちます。
ベランダに洗濯物を干す際は、猫毛を取り除いておきましょう。
間違っても、ベランダで猫のコーミングやブラッシングはしないことです。
そして、住民としてのマナー(ゴミ出しのルールとか)を守り、円満なご近所づきあいを心がけましょう。
わざわざなにかをする必要はありません。ただ、
「おはようございます」
「こんばんは」
顔を合わせたら、感じよく挨拶を交わす。
人間関係、コレができていれば大丈夫。
ひょっとすると、近い将来、うっかり猫が脱走するかもしません。
その時、助けになるのは日頃の行動とご近所づきあいだと思います。
私は過去にペット不可マンションを、ペット可に変えたことがあります。
住宅数300軒を超す大型マンションでペット問題が浮上した時、「ペット飼育委員会」を作り、みんなでルールを作り、承認にまで持って行ったのです。
発端はエレベーター内での犬のおしっこだったのですが、
「私はキャットシッターという仕事をしていますので、ぜひお手伝いさせてください」
と名乗りを上げたのでした。
結果、当時の理事長さんといっしょに、かけずり回って得た経験は、今大変貴重なものとなっています。
今、たまたまペット不可住宅の方も、良識の範囲で猫と暮らしを楽しんでいるなら、あまり気を揉まないことです。
時々
「猫の鳴き声が聞こえているのでは?」
と心配される方がいますが、猫の声を察知するのは猫好き。
猫に興味のない人に、猫の声は聞こえないものですよ。
本日もお付き合いいただき、ありがとうございました。
今回から、シーズン4がスタートしました。
以前からお読みいただいている方も、初めての方も、全12回、ぜひお付き合いください。
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