壁で爪研ぎされて困っています。(大阪府 20代女性)
シッティング先の黒猫・球磨君は、去勢した雄猫で10歳。
体重は6キロの堂々とした体格です。
気質もおだやかで、
「アン、アーン」
という鳴き声は高音域で、まるでオンナのコのよう。
さて、初めてのシッティングの際は、お客様のおうちに伺って、打ち合わせをするのですが、球磨君のお宅に入った瞬間思わず、
「おおーっ、これは、これは芸術的ですねぇー」
と感動してしまいました。
壁一面が素晴らしい爪研ぎアートだったからです。
「オホホ、そうなんですよー。家中、球磨ちゃん画伯の才能にあふれているでしょう?」
おうちの方もこんな感じで、気にしている様子はありません。
いやぁー、それにしても球磨君爪研ぎアートの自由奔放さと言ったら!
高さ地上70〜80センチくらいの壁が広範囲にボロボロになっています。
ずっと目で追って行くと、高さ150センチあたりまで爪痕があって、驚きます。
どうやったら、こんな場所に爪研ぎできるのでしょう!
もっとも子猫なら、軽々天井近くまで駆け上がる猫もいますけどね。
ところで、球磨ちゃん宅が壁を新しく張り替えた場合、壁で爪研ぎされないためには、どうしたらいいでしょう?
猫の爪研ぎは本能なので、止めさせることはできません。
まず猫はなぜ爪研ぎをするかを考えてみましょう。
1. 爪を鋭くする(獲物を獲っていた名残)
*爪のさやが剥がれる素材が必要
2. 自分の大きさを誇示する(縄張りで無用なケンカを避けるためのサイン)
*思いっきり伸びできる高さが必要
*水平、または垂直、斜め 猫によってさまざま
我が家の猫5匹は、こんな場所で爪研ぎしています。
1. リビングの壁2面(長さ4m)を、高さ90センチの杉の腰板で覆う。
3. 一般に市販されている11×47cmの段ボールの爪みがきを4〜8枚両面テープで接続して、ワイド版を床に置いています。ここで寝そべる猫多し。
*季節に合せて、布を取り替えれば、お部屋のイメージチェンジになります。
それでも、木製のチェストや柱が爪研ぎの被害にあっています(笑)。
シッティング先でよく見かけるのは、籐製品やソファなど。
たいていの方が、
「これはもう猫に進呈しますから、いいんです」
と笑っています。
猫の爪研ぎは、猫から仕掛けられるゲームと考えたら、イライラしません。
「猫のお気に入り爪研ぎ場所」を作ったほうが勝ちです。
市販のものだけに頼らず、いろいろ工夫してみましょう。
本日もお付き合いいただき、ありがとうございました。
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