2013年6月17日月曜日

その8 涼しい場所は猫に聞け! 

押し入れは案外涼しいのかも?

よくよく考えると、猫たちの身体は、常に省エネ設定になる仕組みなのかもしれません。
1日14〜16時間寝ていること自体、無駄に身体を使わないってこと。
もっとも、野生においては、獲物を捕るために体力を温存しているとのことですが。

気温が上がってくるにつれ、猫たちの寝姿がどんどん開放的になってきます。


猫の開き


へそ天



寝方にも猫の個性が出ます。

猫が汗をかくのは肉球のみ。
そこで、出来るだけ体温を放熱できるようなかっこうになるのですね。



体温を下げるには、毛繕いも効果的。
ザリザリと体毛を舐めて、クールダウン。
いいですねぇ。


暑い地方に生まれた猫は、体毛が薄く、身体はやせて、耳が大きいのが特徴。
コレもすべて、暑さから身体を守るためのもの。


さて、夏場にシッティングに行くと、押し入れに入っている猫さんがいます。
「暑いと思うんですが、大丈夫でしょうか?」
おうちの方はちょっと心配そう。
夏の日中はたいてい押し入れで過ごすのだとか。

猫は快適な場所を見つける天才。
こちらのお宅の押し入れは案外涼しいのかもしれませんよ。
ちょっと年代物の一軒家、押し入れの奥に風の通り道があったかな?

マンション住まいでクローゼットに入り込んでる猫さんもいます。
陽が射さずに、ひんやりしているから。
どちらも冷暗所ってことですね。


家の中で熱中症?!

2年前の夏、我が家の月子ちゃん(当時18歳)が熱中症になりました。
3.11の大震災の後、電力を控えるように言われていた頃のことです。

ある朝、月子ちゃんの寝ていたベッドが、血尿で真っ赤に染まっていました。
大急ぎで、獣医さんに電話すると、
「まず身体を冷やすこと!」
と言われました。

濡れタオルで全身を拭き、保冷剤をタオルに巻いて、キャリーケースの底に敷く。
タクシーで動物病院に行く間、月子ちゃんは口を開けて
「ハァ、ハァ」
と荒い息をしていました。

獣医さんの応急手当を受け、点滴。
補液を一気に猫の身体に入れる獣医さんもいますが、この獣医さんは点滴に時間をかけます。
「猫ちゃんの負担を考えたら、時間はかかっても、ゆっくり少しずつのほうがいいです」
たしかに。

月子ちゃんの点滴の間、獣医さんとお話をします。

「月子ちゃんは18歳で、だんだん体温調節がしにくくなっていますからね」
おまけに月子ちゃんは長毛なのです。

「世の中は節電モードだけど、弱い動物たちのためにはエアコンをつけなきゃ
かわいそうですよ」
人間はなんとか耐えられるけれど、老猫に夏の暑さは応えたのでしょう。

それ以降は、エアコンをつけて、部屋を快適にするようにしました。
エアコンが苦手な猫は、別の部屋に行けるようにしておけば問題ありません。

さらに月子ちゃんは全身の毛を刈って、サマーカットスタイルに。
高温多湿の夏、子猫や老猫、病気で弱っているような猫さんには体温調整の手助けがいることを覚えておいてくださいね。

獣医さんいわく、エアコンも「除湿」よりは「弱冷房」のほうがいいそうです。
くれぐれも脱水症状にならないような工夫が大切です。

次回は「猫が喜ぶ水」のお話です。


本日もお付き合いいただき、ありがとうございました。

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