2013年3月18日月曜日

相談その7 長毛種の毛玉処理って大変!?


柔らかい毛質のせいか、すぐに毛球ができてしまいます。(神奈川県 40代女性)

なんりから


チョビちゃんは、2歳の全身真っ白な長毛のメス猫さん。
純白の毛皮にグリーンの瞳が映えて、うっとりするほど美しい猫です。



しかし、近づいて、よくよく見ると、
身体のいたるところにボコッ、ボコッと毛の固まりが付いています。

これが噂の毛球ボンバー!


このネーミングは以前猫専門のトリマーさんから教えてもらいました。

まさしく毛球爆弾。

これに触ると、チョビちゃんが目を釣り上げて、

「ギャーーーッ!」

と怒るのですから。


毛球ボンバーは脇の下にゴロゴロ、両脇腹には特大のヤツがゴロンゴロン。

下腹部は無数の爆弾が合体して、分厚い鎧のようになっています。



さぁ、この爆弾処理にはかなりの注意を要します。
一気に毛球を取り除くには、動物病院で麻酔をかける方法もありますが、身体への負担を考えるとなるべく、これは避けたいもの。

となると、じっくり時間をかけて、毎日少しずつ、少しずつ、のみ取りクシで毛球をほぐしていくしかありません。


そして、ぜひ覚えておいてほしいのは、猫の皮膚はびっくりするほどビヨーンと伸びること。

クシで毛球がほぐれればよいのですが、大抵ガチンガチンに固まった毛球は、ハサミでカットすることになります。
この時、うっかりハサミで皮膚を切ってしまう危険性があるのです。

チョビちゃんのように白い毛の猫は、皮膚の色と見間違えやすいので、いっそうの注意が必要です。

シャー、フー、言われながらも、少しずつ辛抱強く、クシで皮膚と毛球の隙間を作っていきます。
唸ったり、猫パンチが飛んで来るようなら、無理強いはせず、
「今日はここまで」
と諦めることも大事です。




指で毛球をつかめるようになったら、先の丸いハサミで、
慎重に毛球を切り離します。

その時の快感と言ったらありません。

スッキリー、スッキリー、最高にスッキリーするのです。
ひとつ、ひとつ爆弾処理をしていくのが、楽しみにさえなってきます。

結局、チョビちゃんの毛球ボンバー処理には、約1ヶ月を要しました。
皮膚呼吸ができなくなって、赤くただれている部分もありましたから、
チョビちゃんも辛かったろうと想像します。
















今後はまめにコーミングをして、毛球予防に努めます。
そのためには、猫も人も気持ちのいいコーミング。
特にコーミングする側が、義務感でやらないことが肝腎です。

毎日やらなければならないと思わなくてもいいんです。
もちろん習慣づけられたら、それにこしたことはありませんが、
気がついた時にクシを入れるだけでも違います。

ゆったりとした気持ちで、猫に話しかけながら、
コーミングを楽しんでください。

そういう雰囲気を猫は敏感に感じとり、きっと身体を任せてくれます。

それから、夏の間、
お天気のいい日にシャンプーするのも毛球防止には効果的ですよ。



さぁ、第7回はいかがでしたか?


そろそろ抜け毛の季節、長毛さんだけでなく、短毛種の猫さんたちも無駄毛をとってスッキリしたいですね。
コーミングやブラッシングは、猫とのコミュニケーションタイムでもあります。
おだやかな気持ちで、猫さんに言葉をかけながらやるといいですね。

本日もお付き合いいただき、ありがとうございました。

  

  
毎週月曜日、あなたと猫が倖せに暮らすヒントをお届けできたら嬉しいです。

それではまた来週!  なんりひでこ

----------------------------------------

「なんりひでこの猫よろず相談」がワークショップになりました

4シーズン48話をなんと1日で!
かわいくて面白い猫が満載のスライドを見ながら、みんなの「あるある!」なお悩みを、
南里秀子が生の声でお話しします。

詳細・お申込みは猫の森公式サイトをご覧ください。

----------------------------------------


【関連する南里秀子のワークショップ】

【今週のおすすめグッズ】
のみとりくし
2,625円
南里が選び抜いたプロ仕様の逸品!抜け毛の季節はこれで決まり!