オスのトラ君とメスのメグちゃんは同い年ですが、やることなすこと、すべてメグちゃんのほうが大人びて、賢いような気がします。他のメス猫さんはどうですか？（群馬県 20代女性）
なんりから
いつの頃からか、私は猫に「オス」「メス」という
表現を使わなくなっていました。
「まぁ、このオトコはよく食べるね」
とか
「さすがオンナは強いねっ」
とか言う。
たぶん、潜在意識が「ヒトも猫もおなじ目線」になっているのでしょう。
そんなわけで、今回オンナ猫の魅力。
オンナはオトコより、いっそう猫らしい。
猫を猫らしいというのも変ですが、どうもオトコ猫は犬っぽいのです。
ポール・ギャリコ『さすらいのジェニー』は、私の大好きな小説です。
ヒロインのジェニーは、決して美しいとはいえない茶トラですが、
女性としての可愛らしさをもった猫。
人間の少年から白猫に変身した主人公のピーターを全身全霊で支え、
彼の成長を助けます。
彼女の美徳は、気品と賢さ、健気さ、思慮深さ、献身、勇気……。
ピーターにとってのジェニーは、こんな具合に変化していきます。
最初は教え導く教師となり、
時には優しくいたわってくれる母親になり、
常に友だちの関係を保ち、
いつしか愛おしいと思える恋人になり、
やがて伴侶へ、という場面で、残念、ピーターは人間世界に戻ってしまいます。
そうそう、お話の途中で、ピーターはフラフラと浮気をしてしまうのですが、
この時魔性のオンナとして登場するのが、シャム猫ルル。
こちらも
「あぁ、いる、いる、こんなタイプ」
と思わせるオンナ猫です。
高慢で気まぐれ、「アタシが1番！」
人間だったら嫌なオンナですが、猫なら許せます、可愛いから（笑）
よく十人十色と言いますが、猫だって十猫十色。
同じ猫は1匹もいません。
だから面白い。
おまけに人と猫の組み合わせもさまざま。
1.人のオトコと猫のオトコ 猫が主人
2.人のオトコと猫のオンナ 猫が恋人
3.人のオンナと猫のオトコ 猫が子ども
4.人のオンナと猫のオンナ 親友同士
私のまわりを見回して、
人と猫の関係をザックリまとめるとこんな感じでしょうか。
案外、猫の下僕になる男性が多い。
人のオトコはのめり込むと深いです、ははは。
その点、人のオンナは地に足がついた考え方で現実的。
猫に甘いのはどうやら、圧倒的に人のオトコのようです。
で、その辺をよくわかっているのが猫のオンナ。
猫のオトコはよくわかんないまま、無邪気にふるまう。
自分の影響力をわかってる猫のオンナ、こりゃ、強いです。
完全に自分の支配下に入ってる人のオトコに対する態度と、
わがままが通用しない人のオンナにたいする態度は明らかに違う。
我が家のモモ（オンナ）と夫の関係なんて、そりゃ怪しい雰囲気でした。
ある時、私が夫の部屋の前を通りすがった時、目に入った光景。
モモは、あぐらをかいた夫の股の間に入って、
うっとりするような目で夫を見上げています。
（なんて色っぽい。こんな目つき、私には絶対しないわ）
そして、夫の方はとろけそうな顔で、モモを見つめているのです。
時が止まってる。
完璧二人だけの世界。
見ちゃいけないものを見てしまった、ワタシ？
と思いました。
人のオンナと猫のオトコでは、いくら可愛いっても、こうはなりません
（と思うのはワタシだけ？）。
（と思うのはワタシだけ？）。
もちろん、こんな猫ばっかりじゃないですが、
オンナ猫はつくづく奥が深いと思う人のオンナでありました。
オンナ猫はつくづく奥が深いと思う人のオンナでありました。
さぁ、第４回はいかがでしたか？
猫のオンナとオトコ、昔から作家たちが題材にしたくなるのもうなづけます。
こんなに身近にいながら、ミステリアスな存在。
「成熟した社会では猫が好まれる」とも言われます。
人の言いなりにならない猫とつきあうには、私たちが大人になる必要がある。
さぁ、あなたは猫と対等につきあえていますか？
本日もお付き合いいただき、ありがとうございました。
毎週月曜日、あなたと猫が幸せに暮らすヒントをお届けできたら嬉しいです。
それではまた来週！ なんりひでこ
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